今日は定期購入のWeb DB雑誌(vol 82)を読んでいるのですが、ひとつの記事にすごく興味がありました。Software is Beautiful 第27回「米国での起業で大切なこと」でした。別に興味があった内容は米国でどうこうという話ではありません。それは日本でベンチャー企業が育ちにくいという内容でした。
その記事から抜群した内容は下記となります。
===Software is Beautiful 第27回の内容抜群===
なぜ起業は米国ですべきなのか?
先日、私が暮らすシアトルにある日本領事館の人たちと食事をする機会があり、米国で活躍する日本人の目から見た日本の問題点を指摘してほしいと言われたので、「ベンチャー企業が育ちにくい」ことを指摘した。
一番の問題は、政府による大企業の優遇政策である。表向きは資本主義の形を取りながら、実質的には社会主義に近い日本においては、さまざまな法規や規制が既得権を持った大企業を守り、ベンチャー企業による参入を排除する、という方向に社会が作られている。
日本が欧米に追いつけ追い越せと急速に成長していた高度成長期にはこの政策がうまく働き、さまざまな分野で大企業が経済成長と雇用確保の意味で大きな役割を果たしてきたことは事実である。
しかし、中国が「アジアの工場」として日本の製造業ビジネスを根こそぎ奪い、米国がMicrosoft、Google、Apple、Amazon、Facebookなどの「ソフトウェアで勝負して急速に成長するベンチャー企業」を生み出してきた中、日本の製造業は国際競争力を失ってしまい、逆にこの大企業優遇政策が企業の新陳代謝を阻害し、結果として日本の再生を妨げている。
人材の流動性が高く、競争原理の働く米国では、優秀な人材は競争力を失った大企業からはさっさと抜けて、伸び盛りのベンチャー企業に転職したり、自分で起業したりする。新しい雇用を生み出し社会に成長をもたらすのは、野心に溢れた起業家たちが作るベンチャー企業だ、という発想は米国には根強くあるのだ。まさに「アメリカンドリーム」である。ベンチャー企業を資金や経営面で支援するためのベンチャーキャピタルやインキュベーターのしくみも充実しているし、どんなに小さい会社でも、会社と経営者が魅力的であれば優秀な人材を採用することは容易である。
一方、社会主義的な日本にはそんな風潮はない。ベンチャー企業を作り一攫千金を狙うような連中は「山師」だ、という発想がある。政府による大企業優遇政策や解雇規制の結果、一度大企業に就職してしまえば、たとえその企業が国際競争力を失ったとしても「いつまでも会社にしがみついていたほうが得」という状況ができてしまっているのだ。
===Software is Beautiful 第27回の内容抜群(終)===
私個人的には、賛成です。勉強になりました。また自分からは見た意見というか下記となります。もちろん多くはB2B企業での話です。B2C企業はまた違うし、これらに関係ないかもしれません。
・大企業のピラミッド型
大企業は毎年おそらく国から何かで国家レベルブロジェクト等の予算が降り、安心してそのグループのピラミッド内で仕事が回っています。外を見ず、当然競争力が弱くなるでしょう。自分の経験で同じソフトウェアを同じ業界の違うグループでそれぞれ作っています。技術もお金ももったいないです。
IT予算でバリバリ新しいものづくりというより、メインテナンス系が多いでしょう。また、似たような業務系(技術も古いまま)システムを作ることがしばしばあります。
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